2019年(平成31年)3月20日に、第2回公認心理師試験出題基準・ブループリントが公表されました。
第2回公認心理師試験はこの出題基準・ブループリントに基づいて出題されるため、試験勉強をする上で重要な情報です。
国家試験合格に向けて、出題基準・ブループリントの確認をしていきましょう。
「【2019年8月4日実施】第2回公認心理師国家試験の概要」
公認心理師試験出題基準とは?
公認心理師試験は国家資格であるため、その出題基準が公表されています。その基準に基づいて出題されることになっています。
日本心理研修センターが公表した「公認心理師試験出題基準平成31年版(PDFファイル)」には、公認心理師試験出題基準が次のように定義されています。
公認心理師試験出題基準は、公認心理師試験の範囲とレベルを項目によって整理したものであり、試験委員が出題に際して準拠する基準である。
公認心理師試験出題基準平成31年版
公認心理師試験出題基準は、試験の範囲とレベルを整理したものです。試験委員(試験問題を作る人)はその基準に準拠して問題を作っていきます。
闇雲に勉強していくより、出題基準を確認しながら勉強することが、合格への近道となると思われます。
公認心理師試験出題基準の基本的な考え方は次のようになっています。
全体を通じて、公認心理師としての業務を行うために必要な知識及び技能の到達度を確認することに主眼を置く。
公認心理師試験出題基準平成31年版
当たり前のことですが、出題基準は公認心理師として必要な知識・技能を確認することに主眼が置かれています。
ブループリント(公認心理師試験設計表)とは?
出題基準とブループリントは少し混同しやすいものですが、明確な違いがあります。
日本心理研修センターが公表した「公認心理師試験出題基準平成31年版」には、ブループリントについて次のように書かれています。
ブループリント(公認心理師試験設計表)は、公認心理師試験出題基準の各大項目の出題割合を示したものである。これに基づき、心理職に対するニーズが高まっている近年の状況を踏まえ、社会変化に伴う国民の心の健康の保持増進に必要な分野を含めた幅広い分野から出題するほか、頻度や緊急性の高い分野についても優先的に出題することになる。
公認心理師試験出題基準平成31年版
ブループリントは試験設計表のことで、出題割合を示したものです。
出題基準の大項目ごとの出題割合を示したものがブループリントとなります。出題割合を見れば、どの分野を優先的に勉強していくかを判断しやすくなります。
第2回公認心理師試験の出題割合と予想問題数
第2回公認心理師試験は24の大項目から出題されます。
第2回公認心理師試験は、第1回公認心理師試験と同じ出題割合となっています。
第1回公認心理師試験は午前77問、午後77問、合計154問でした。第2回公認心理師試験の問題数はわかりませんが、同程度の問題数になると想定しておくといいでしょう。
第2回公認心理師試験の出題割合に合わせて、150問の場合と、200問の場合の各項目の問題数は下の表のようになります。
ブループリントの出題割合は「約〇%」と書かれているため、単純に合計すると100%を超えてしまいます。そのため、予想される合計問題数も150問あるいは200問を超えています。
これはあくまで予想であることにご注意ください。
第2回公認心理師試験の出題基準
第2回公認心理師試験の出題基準は、項目ごとに分けて記載されています。
- 大項目
- 中項目
- 小項目(キーワードの例)
基本的には、大項目→中項目→小項目(キーワードの例)と細分化されていきますが、中には小項目(キーワードの例)がないものもあります。
今回は一部を例として挙げます。
出題基準の例
このように、ブループリントにもあった24項目について細かく出題基準が設定されています。
第1回公認心理師試験からの変更箇所
第2回公認心理師試験の出題基準・ブループリントは第1回公認心理師試験から変更されているところがあります。
第2回公認心理師試験の出題基準・ブループリントが公表される前に、第1回の出題基準・ブループリントで勉強していた人は、変更箇所をチェックすることをオススメします。
変更箇所は「公認心理師・臨床心理士の勉強会」の「第2回公認心理師試験出題基準:ブループリント(平成31年度版)が出ました」という記事にまとめられているので、参考にしてください。
出題基準と実際に出題される問題
公認心理師試験の試験対策として重要なことの1つとして、出題基準とブループリントがあります。しかし、そこに書かれていることだけを勉強すればいいわけではありません。
「公認心理師試験出題基準平成31年版」には次のようなことも書かれています。
出題は、この出題基準に記載された事項に限定されるものではなく、法律、政省令等に規定される事項、厚生労働白書などの公刊物に記載されている事項などからも出題される。
公認心理師試験出題基準平成31年版
公認心理師試験は基本的に出題基準に準拠して問題が作成されますが、それ以外の事項についても出題される可能性があります。
「法律、政省令等に規定される事項、厚生労働白書などの公刊物に記載されている事項など」がその対象となっています。社会的に注目されている事項などについては、しっかりとおさえておいた方がいいと思われます。
まとめ
第2回公認心理師試験の出題基準・ブループリントが公表されたことで、試験対策はやりやすくなったと思います。
出題基準の項目はたくさんあるのですべてをチェックするのは大変ですが、第1回公認心理師試験の出題基準から変更されているところもあります。
第1回公認心理師試験の追加試験は合格率が低かったことを考えると、第2回公認心理師試験は第1回よりも難しくなることを想定しておくといいでしょう。