公認心理師国家試験の試験対策として、何をどのようにすればいいのか悩んでいる人もいると思います。自分なりの勉強方法でいいのか、それとも別の方法を使った方がいいのか。その悩みは多くの人が持っているような気がします。
ここでは、公認心理師国家試験の試験対策について紹介します。
公認心理師国家試験について
公認心理師国家試験は公認心理師法第6条で、年1回以上実施することとされています。
公認心理師法第6条
公認心理師法
試験は、毎年一回以上、文部科学大臣及び厚生労働大臣が行う。
第1回試験は2018年9月9日に行われました。その後、1年に1回の国家試験が行われています。
2024年までの公認心理師国家試験スケジュールが公開されているので、いつ実施されるかについて大まかな情報を得ることができます。
公認心理師国家試験の試験対策
公認心理師国家試験に限らず、試験対策にはいくつかのポイントがあると思います。
- 試験範囲の確認
- 過去問の活用
- 勉強方法
試験範囲の確認:出題基準・ブループリント
公認心理師国家試験では、出題基準・ブループリントが公表されています。出題基準・ブループリントには、どの分野からどのくらいの割合でどのようなことについて出題されるのかが書かれています。勉強の優先順位として、利用することができます。
出題基準は大項目、中項目、小項目(キーワードの例)で構成されています。その出題基準に基づいて問題が出題されます。
ブループリントは試験設計表とも言われ、出題割合を示したものです。出題基準にある24の大項目の出題割合がブループリントには書かれています。
過去問集
第1回の公認心理師国家試験は2018年9月9日に行われました。そのときは過去問がありませんでしたが、今では過去問が存在しています。大学受験でも過去問が使われるように、公認心理師国家試験の試験対策でも過去問を使うことができます。
過去問はただの問題集として使うこともできますが、模試的な感じで使うこともできます。実際の試験問題を使って、時間を計りながら解いてみる経験は、本番の試験にも役に立つと思います。
また、過去問を使うことで出題の傾向を知ることもできます。どのような問題が出されるのか、どのような出題のされ方があるのかなど、参考になる情報が含まれています。
勉強方法
勉強方法は、勉強する形態、勉強のやり方(ノウハウ)、勉強に使うテキスト・問題集等に分けて考えるとわかりやすくなると思います。完全に切り離せるものではありませんが、自分に合った勉強方法を見つけるために、それぞれについて考えていきましょう。
勉強する形態
勉強する形態は大きく3つに分かれると思います。
- 独学
- 勉強会
- 予備校
それぞれにメリット・デメリットがあり、人によって合う・合わないもあります。これまでの受験の経験から、自分に合ったものがわかっている人もいると思います。
勉強のやり方(ノウハウ)
勉強のやり方(ノウハウ)も人によって合う・合わないというものがあります。基本的には大学院入試で使った勉強のやり方を使うのがいいと思いますが、オススメする方法を1つ紹介します。
心理学の知識は、「心理学という体系」の中にあります。それぞれが独立しているように見えても、「心理学という体系」の中に組み込まれているので、知識のネットワークを作っていくようなイメージで勉強していくといいと思います。
似たような概念を関連づけて覚えたり、近いところにある概念の関連を考えたりして、自分の中に心理学の枠組みを作っていきます。これは、丸暗記ではなく、自分の言葉で説明できるように理解するという意味も含まれます。
これを実現ために、心理学用語を書き出して、それをまとめていくという方法が使えると思います。
勉強に使うテキスト・問題集等
勉強に使うテキスト・問題集等は、試験対策用のテキスト・問題集と、一般的な専門書に分かれます。試験対策に特化するなら前者がいいと思いますが、そこに書かれていないことは一般的な専門書を使う必要があります。大学・大学院で使った教科書やノートなども役に立ちます。
効率的に勉強するのであれば、試験対策用のテキスト等を使いながら、補助的に一般的な専門書や大学・大学院で使った教科書やノートを使うという方法になると思います。心理学辞典も手元にあると役に立ちます。
まとめ
テキストでも問題集でも、「これ1冊やれば十分」というものはありません。難易度が上がる可能性のある第2回試験の対策では、細かいところまで確認する必要があるでしょう。
そのため、公認心理師国家試験の試験対策では、いくつかのテキストと問題集を組み合わせた勉強が役に立つと思います。
それと同時に、試験対策は早く始めた方が合格する確率を高めることができます。大学・大学院のときから国家試験を意識した勉強をしていくという方法もあると思います。