病床の種別-精神病床、感染症病床、結核病床、療養病床、一般病床

入院施設にはどのような患者を入院させるかという「病床の種別」があります。

病床は医療提供施設とは別のもので、5つの病床が定められています。

それぞれに病床について見ていきましょう。

病床の種別

病床には、精神病床、感染症病床、結核病床、療養病床、一般病床の5種類があります。

精神病床

精神病床は医療法第7条第2項第1号に書かれています。

第7条第2項第1号
精神病床(病院の病床のうち、精神疾患を有する者を入院させるためのものをいう。以下同じ。)

医療法

精神病床は精神疾患患者が入院する病床のことです。

公認心理師が入院患者に対する医療に携わるとき、精神病床が最も重要な病床になるでしょう。

感染症病床

感染症病床は医療法第7条第2項第2号に書かれています。

第7条第2項第2号
感染症病床(病院の病床のうち、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第六条第二項に規定する一類感染症、同条第三項に規定する二類感染症(結核を除く。)、同条第七項に規定する新型インフルエンザ等感染症及び同条第八項に規定する指定感染症(同法第七条の規定により同法第十九条又は第二十条の規定を準用するものに限る。)の患者(同法第八条(同法第七条において準用する場合を含む。)の規定により一類感染症、二類感染症、新型インフルエンザ等感染症又は指定感染症の患者とみなされる者を含む。)並びに同法第六条第九項に規定する新感染症の所見がある者を入院させるためのものをいう。以下同じ。)

医療法

感染症病床は感染症患者が入院する病床です。

対象となる感染症の中には新型インフルエンザ等感染症も含まれています。結核は二類感染症ですが、病床は別になっています。

結核病床

結核病床は医療法第7条第2項第3号に書かれています。

第7条第2項第3号
結核病床(病院の病床のうち、結核の患者を入院させるためのものをいう。以下同じ。)

医療法

結核病床は結核患者が入院する病床です。

感染症の1つである結核ですが、その入院する病床は感染症病床ではなく、結核病床となっています。

療養病床

療養病床は医療法第7条第2項第4号に書かれています。

第7条第2項第4号
療養病床(病院又は診療所の病床のうち、前三号に掲げる病床以外の病床であつて、主として長期にわたり療養を必要とする患者を入院させるためのものをいう。以下同じ。)

医療法

療養病床は長期の療養が必要な患者が入院するための病床です。

精神病床、感染症病床、結核病床にではないことも療養病床の条件となっています。

一般病床

一般病床は医療法第7条第2項第5号に書かれています。

第7条第2項第5号
一般病床(病院又は診療所の病床のうち、前各号に掲げる病床以外のものをいう。以下同じ。)

医療法

一般病床は、上記の4つの病床(精神病床、感染症病床、結核病床、療養病床)ではない病床です。

まとめ

病床の種別は次の5種類となっています。

  • 精神病床
  • 感染症病床
  • 結核病床
  • 療養病床
  • 一般病床

医療提供施設については、「医療法における医療提供施設の種類」にまとめてあります。