ヘルピング・スキル第2版-探求・洞察・行動のためのこころの援助法

公認心理師や臨床心理士などの心理カウンセラー・心理職には様々なスキルが必要になります。

その中で、心理療法・カウンセリングの基礎となるスキルがあります。

その1つがヘルピングスキルです。

探求・洞察・行動という3段階のモデルを持つヘルピングスキルを身につけることで、腕を上げることができるかもしれません。

ヘルピングスキルを身につけるにはトレーニングを受けることが重要ですが、知識としてヘルピングスキルを知ることも役に立ちます。

知識としてヘルピングスキルを知るためのテキストとして、『ヘルピング・スキル第2版-探求・洞察・行動のためのこころの援助法』があります。著者はクララ・E・ヒル(Clara E. Hill)です。

今回は、『ヘルピング・スキル第2版-探求・洞察・行動のためのこころの援助法』を紹介します。

『ヘルピング・スキル第2版-探求・洞察・行動のためのこころの援助法』の目次

まずは、『ヘルピング・スキル第2版-探求・洞察・行動のためのこころの援助法』の目次から見ていきましょう。

第I部 概要
1章 ヘルピングを学ぶ前に
2章 ヘルピングの3段階モデルについての理論的基礎
3章 ヘルピングのプロセスと結果
4章 ヘルピングにおける倫理的問題

第II部 探求段階
5章 探求段階の概観
6章 かかわりと傾聴
7章 開かれた質問と探り
8章 言い換え
9章 感情(フィーリング)の反映
10章 探求段階のその他のスキル
11章 探求段階のスキルの統合

第III部 洞察段階
12章 洞察段階の概観
13章 挑戦
14章 解釈
15章 洞察の自己開示
16章 即時性
17章 洞察段階のスキルの統合

第IV部 行動段階
18章 行動(アクション)段階の概観
19章 行動(アクション)段階のスキル
20章 行動(アクション)段階のステップ
21章 行動(アクション)段階のスキルの統合

第V部 まとめ
22章 3段階の統合

『ヘルピング・スキル第2版』

探求段階、洞察檀家、行動段階の3段階について複数の章を使って解説するという構成になっています。

各段階のスキルについて1章ずつ使って解説がなされています。各段階の最後にはスキルの統合についての章があり、第V部には3段階の統合が書かれています。

『ヘルピング・スキル第2版-探求・洞察・行動のためのこころの援助法』の内容

ヘルピングスキルの各段階には、それぞれ中心となる理論があります。

探求段階はクライエント中心理論、洞察段階は精神分析的理論と対人(対象)関係理論、行動段階は行動理論と認知理論が基盤となっています。

各段階に必要なものを「スキル」としてまとめたことで、スキル単位での練習が可能になっているところがヘルピングスキルの特徴の1つです。

『ヘルピング・スキル第2版』には、それぞれのスキルについての解説だけでなく、その練習方法についても書かれています。グループ実習体験などがあるので、仲間と一緒に練習することもできます。

この本全体を通して、ヘルパー初心者に2人組か小グループでヘルピング・スキルを実践する機会としてグループ実習を提供している。(中略)グループ実習の間、ヘルパーは実際の問題やロールプレイされた問題を訴えるクライエントとして振る舞う仲間と、スキルを練習するように求められる。観察者はヘルパーにフィードバックできるように、注意深くメモを取り、ヘルパーの特定のスキルを提供する能力に関心を向ける。このように、誰もがそれぞれのスキルについてヘルパー、クライエント、および観察者の役割を経験する機会をもつ。(p.14)

『ヘルピング・スキル第2版』

グループ実習体験では、ヘルパー、クライエント、観察者の役割を経験するということなので、3人以上でやるのがいいでしょう。ビデオで録画するとより効果的かもしれません。

ヘルピングスキルに限りませんが、理論と実践の両方が重要だと思います。理論があれば、どのスキルを使おうとしたのか、それが使えていたのか、どうすればより効果的になるか、などなどについて振り返ることができます。

『ヘルピング・スキル第2版』には、訓練の効果を評価するのに使える尺度もついているので(出版社のサイトからダウンロード)、それを使いながらスキルの練習をすると良さそうです。

心理職として働いている人にとって、基礎的なスキルのトレーニングは必要ないのかもしれませんが、さらに腕を上げるために基礎を見直してみるために、『ヘルピング・スキル第2版』を使うといいかもしれません。

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